不妊症
「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。日本産科婦人科学会では、この一定期間について「1年」というのが一般的であると定義しています。
しかし、女性に排卵がなかったり、子宮内膜症を合併していたり、過去に骨盤腹膜炎などにかかったことがあったりすると妊娠しにくいことが分かっています。このような場合は、上記の定義を満たさなくても「不妊かもしれない」と考えて検査や治療に踏み切った方が良いこともあります。
また、男女とも加齢により妊娠が起こりにくくなることが知られており、治療を先送りすることで成果が下がるリスクを考慮すると、一定期間を待たないですぐに治療したほうが得策である場合もあります。
不妊のカップルは約10組に1組と言われていますが、近年、妊娠を考える年齢が上昇していることもあり、この割合はもっと高いとも言われています。全く病気とは無縁で病院を訪れることのなかったカップルにとっては、不妊ではないかと考えただけで大きな不安をお持ちになることと思います。まずは健康であることを確認し、人生のプランをたてるためにも検査や治療についてお気軽にご相談ください。
不妊症の
一次検査
1 基礎体温測定
排卵や黄体機能を評価し、検査の日程を決めるうえでも有用です。
検査周期から治療周期まで測定することが望ましいです。
2 月経周期による検査
血液検査: LH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)、E2(エストラジオール)、P(プロゲステロン)、テストステロン |
2,700円 保険診療 |
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経腟超音波検査: 子宮および卵巣の状態観察、器質的病変の有無、卵胞発育 |
1,800円 保険診療 |
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帯下培養検査:細菌性腟症の有無 | 960円 保険診療 |
子宮頸がん検査: がんまたは前がん病変の有無 |
1,280円 保険診療 |
卵管通水検査:卵管の通過性をみます。 | 13,200円 自費診療 |
フーナー検査: 精子と頸管粘液の適合性をみます。 |
5,400円 自費診療 |
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経腟超音波検査: 卵胞発育、子宮内膜の状態、頸管粘液量など |
血液検査:黄体機能の判定 | 2,000円 保険診療 |
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経腟超音波検査:子宮内膜の状態、排卵の有無 |
3 いつでも受けられる検査
血液一般検査:貧血、肝腎機能、糖尿病など | 1,440円 保険診療 |
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甲状腺機能検査(血液):TSH、FT4、FT3 | 1,620円 保険診療 |
クラミジア抗体検査(血液): 卵管閉塞の原因となります。 |
1,140円 保険診療 |
精液検査:5,500円 自費診療
当診療所では株式会社ジャフコのSQAクイックチェックを使用して、短時間で精子の濃度や運動性など詳細な計測を行います。
- 精子濃度-CONC
- 運動性-MOTILITY
- 高速前進運動精子の割合-RAPID<a>
- 低速前進運動精子の割合-SLAW<b>
- 非前進運動精子の割合-NONPROG.<c>
- 不動精子の割合-IMMOT.<d>
- 形態正常な精子の割合-N.MORPH
- 運動性を示す精子の濃度-MSC
- 高速前進運動精子の濃度-PMSC<a>
- 低速前進運動精子の濃度-PMSC<b>
- 機能正常な精子の濃度-FSC
- 平均精子速度-VELOCITY
- 精子自動性指数-SMI
4 必要に応じ、または希望により行う検査
HOMA-R(血液): インスリン抵抗性を評価します。 |
2,700円 自費診療 |
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抗ミュラー管ホルモンAMH(血液): 卵巣予備能を評価します。 |
8,800円 自費診療 |
抗精子抗体(血液): 精子を拒絶してしまう抗体がないか調べます。 |
10,800円 自費診療 |
感染症(血液): 梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIV |
8,640円 自費診療 |
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淋病検査(おりもの) | 2,160円 自費診療 |
風しん抗体価(血液) 妊娠初期に感染すると赤ちゃんが先天性風疹症候群になることがあります。 ※渋谷区に住民票がある方は無料です。 |
3,300円 自費診療 |
排卵誘発剤を使用しない場合 | 3,780円 自費診療 ※月に1回は保険適応 |
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排卵誘発剤を使用した場合 |
月に2~3回は保険 適応(約2,000円) |
検査費用は検査説明の際(検査前)に概算をお伝えします。
- 表示してある料金は全て税込です。
- 保険診療の料金表示は概算です。
- 当診療所では人工授精:AIH(保険適用)まで対応可能です。