子宮体がん
子宮体がんとは赤ちゃんが妊娠する子宮内膜からできるがんのことで、別名子宮内膜がんともいわれます。
好発と原因
- 40歳代後半〜60歳代
- エストロゲンが関与(肥満、不妊、未経産、高血圧症、糖尿病)
- 乳がんの治療でタモキシフェンを使用している人は注意が必要です。
症状
不正性器出血(閉経後の出血は特に注意が必要)、下腹部痛
乳がんでホルモン治療(タモキシフェン)を受けている方へ
タモキシフェンの服用により子宮体がん発症リスクが増加することが報告されています。
乳がん診療ガイドラインでは発症リスクが増加するが死亡リスクの有意な増加は認めないため不正性器出血などの症状がない場合は定期的な子宮体がん検診は推奨されないとしています。しかし症状が出てからではがんが進行している可能性があり大きな手術を受けなくてはなりません。定期的な検診で早期に発見することで最小限の手術におさえられると考えます。
最近ではタモキシフェンを10年間服用することが増え子宮体がんの発症リスクはさらに増加しています。タモキシフェンの治療が終了してから5年間は発症リスク増加が確認されていますので定期的な子宮体がん検診をお勧めします。
*婦人科診療ガイドラインではタモキシフェン服用中は医師の裁量のもとで子宮体がん検診を施行すると記載されています。
☆所長からのアドバイス
- 40歳を過ぎてからは不正性器出血がみられたら子宮頸がん検診と同時に子宮体がん検診をお受けください。(保険診療となります。)
- 肥満は子宮体がんの発症リスクを増加させます。予防のためにもバラスのよい食事や適度な運動など生活習慣を改善することが大切です。