子宮頸がん予防ワクチン
子宮頸がんとは子宮の入り口部分(頸部)より発生するがんで、原因は主にヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus:HPV)という、ごくありふれたウイルスの感染によるものです。感染経路は性行為であり、性経験のある女性の80%以上の方が感染するといわれています。 子宮頸がん予防ワクチンを接種することで、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの感染を予防することができます。
ヒトパピローマウイルス(HPV)の種類
HPVには200種類以上の型があります。子宮頸がんの原因となる型は14種類で高リスク型といわれ、その中でも16型と18型が約65%を占めています。一方で6型と11型は低リスク型といわれ尖圭コンジローマという良性のイボの原因となります。
※尖圭コンジローマ:性器や肛門のまわりに良性のイボです。
子宮頸がん、外陰がん、膣がんの原因
尖圭コンジローマの原因
子宮頸がん予防ワクチンの比較
現在投与可能な子宮頸がん予防ワクチンは3種類あります。当診療所ではシルガード9を採用しております。
シルガード9 | ガーダシル | サーバリックス | |
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外観 | |||
予防可能なHPV | 6,11,16,18,31,33,45,52,58 | 6,11,16,18 | 16,18 |
接種対象 | 9歳以上の女性 | 9歳以上の男女 | 9歳以上の女性 |
公費助成 | 定期接種(小学校6年生〜高校1年生相当の女性) キャッチアップ接種 |
定期接種(小学校6年生〜高校1年生相当の女性) キャッチアップ接種 |
定期接種(小学校6年生〜高校1年生相当の女性) キャッチアップ接種 |
シルガード9 | 33,000円(税込) |
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ガーダシル | 18,700円(税込) |
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(注) 上記料金は1回分です。
1回目接種 | 2回目接種 | 3回目接種 |
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- | 2カ月後 | 6カ月後 |
- 接種方法:腕に筋肉内注射
※1:1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
※2・3:2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※2)、3回目は2回目から3か月以上(※3)あけます。
令和5(2023)年4月から、シルガード9も公費で受けられるようになりました。
また、平成9年度~平成18年度生まれまで(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性で、通常のHPVワクチンの定期接種の対象年齢の間に接種を逃した方も、公費でシルガード9を受けられるようになりました。
渋谷区 子どもの定期予防接種
- 対象年齢 小学校6年生~高校1年生に相当する年齢の女性
- 費用 無料
- 子宮頸がん予防(ヒトパピローマウイルス感染症)ワクチン接種予診票をご持参ください。
- 予約は不要です。直接受付窓口へお越しください。
- 詳細は渋谷区子どもの定期予防接種をご覧ください。
渋谷区 キャッチアップ接種
- 対象者 平成9年4月2日から平成19年4月1日 生まれの女性で、過去に合計3回の 接種をしていない人
- 費用 無料
- 子宮頸がん予防(ヒトパピローマウイルス感染症)ワクチン接種予診票(キャッチアップ接種用)をご持参ください。
- 予約は不要です。直接受付窓口へお越しください。
- 詳細は積極的な勧奨の差し控えによりHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の接種機会を逃した人への対応「キャッチアップ接種」をご覧ください。
接種後の注意点
- 接種後にめまいやふらつき、失神などが起こることがありますので接種後は30分程度クリニック内で安静にしてもらいます。
- 接種後は注射部位を清潔に保ってください。
- 接種後24時間は過度な運動は控えてください。
- 入浴は問題ありませんが、注射部位を強くこすらないように洗ってください。
- 3回の接種が完了しないうちに妊娠された場合は、医師にご相談ください。
- 必ず同じワクチンを接種してください。
シルガード9を接種ご希望の方へ
- 予約は不要です。ご希望の方は診療時間内に直接ご来院ください。妊娠されている方は接種することができません。接種券をお持ちの方は必ずご持参ください。
子宮頸がん検診
子宮頸がん予防ワクチンは子宮頸がんを100%予防できるわけではありません。1年に1回は定期的に子宮頸がん検診をお受けください。